朝井リョウの新作ということで思わず手に取ってしまいました。
パラパラとめくってみると、海族、山族、螺旋、、、 の文字が出てくる。
これは何?と思って調べてみると、どうも螺旋プロジェクトの企画で8作家が海族と山族の対立をテーマに色々な時代を描くということらしい。対立の発案者は伊坂幸太郎とある。伊坂と朝井、なんとも意外な組み合わせである。きっと面白いに違いない。そう思い読み始めた。
平成
朝井リョウが選択した時代は、「平成」。これしかないという感じがする。
生きづらさを感じながら、どう折り合いをつけるのか、何を幸せと定義するのか、自分とも重ねながら読み進めました。
周囲から
主人公二人の周辺の視点で物語が進行していきます。会話からしか二人の考えが分からない。第三者として物語に参加して、あれこれ考える感じが心地よいようなもどかしいような。
終盤
最初があって、途中がこうきて、最後にこうなるのか。絶品なサンドイッチです。
結構ボリュームがある本でしたが一気に読めました。
螺旋プロジェクト
本を読んでる最中に伊坂と朝井のインタビューをWebで読みました。二人の掛け合いが何とも面白い。意外と合うんですね。
他の8作も気になります。
隠れキャラクターがどういった形で登場するのか。
同じモチーフを書いた回がそれぞれどうなっているのか。
まずは、平成前後の時代を描いた 伊坂幸太郎 の シーソーモンスター から読んでみたいと思います。朝井リョウ作品とのつながりも期待しながら。
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