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「アナログ」ビートたけし 感想/小気味いいリズムに引き込まれます

ビートたけしさんの描く人物が、どういった視点や考えを持つかに興味があり、読み始めました。

喫茶店で運命の女性と出会う主人公。会うのは、週1回、その喫茶店のみという古風な設定で物語が始まります。

全体の流れは、デザイナーの主人公とその親友2人の男3人を中心に、非常にテンポよく進んでいきます。その為、時間が経つのも忘れて読み進められました。3人のバカ話も非常に面白く、笑ってしまいます。ただ、ほとんど下ネタですが。

男3人の関係もそうですが、家族との関係も非常に暖かく描かれてます。心がじんわりして、なんだかいい感じです。バカな話の間に織り交ぜられていたので、そのギャップでよりそう感じたのかもしれません。その部分を読んでて、人間ってやっぱり複雑とあらためて思いました。きっと、そこがAIとの違いなんでしょうね。全然、合理的でないけど、そこに味があるというか、好きというか、何とも言えない不思議な感じです。

主人公は、運命の女性や、母親、親友、仕事と色々起こる事を前に向けて進めていきます。全て順調という訳でもないのに、なぜか前向きな印象を持ちました。きっと、考え方や視点の持ち方がそう感じさせたんでしょうね。自身の悩みも、少し軽くなりました。

そして、ラストに向かいます。運命の女性と結ばれるのか、はたまた、そうでないのか。物語に入り込んで、一気に読みました。

デジタルで効率的に進めるのは、世の中を良くしたり、楽しくしたりするのには必要です。ただ、そればかり行き過ぎるのも味気ない気がします。アナログの要素とのバランスが大切。「ドキドキ」や「わくわく」は、アナログ的な要素が入った方が、より大きくなるんだろうなと本書を読んで思いました。

運命の女性が現れる気配がない行きつけの喫茶店にて